一向に進まない治療。ついに決断し手術!
実は手術も入院も人生初めてで、正直少し楽しんでいた所がありました。
経緯
治療の効果がいまいち見えてこない為、通っていた小さな病院に紹介状を書いてもらい、大きな病院を受診しました。
診察の結果、改めて腰部椎間板ヘルニアという結果でした。
ただ、椎間板ヘルニアと診断されても、一般的に即手術とはなりません。
ならないというか、患者の都合が大きく影響する様子です。私の場合は、都合上、早く治す(椅子に座れる程度まで)必要があった為、手術を選択しました。
手術も様々。今回は、できるだけ体への影響が少ない経皮的髄核摘出術を選択しました。専用器具を挿入して椎間板の圧力を低下させる、らしいです。
経皮的髄核摘出術の問題は再発性がそれなりにあるという事。
医師との面談時にそのような話がありました。
っが、私の都合上、
- とにかく早くオペができる
- 体への負担が少ない
- 健康保険適用の条件を満たしていた為
この手術法を選択しました。
もし時間的&環境的に余裕がある場合は保存治療の方が良い、となんとなく思います。
単純に、体にもともとあったものを少しとは言えど摘出するわけで、今後の人生において多少なりとも身体的なハンデを負う、という事になるんだと思ってます。大げさかもしれませんが、実際それくらいの覚悟で今後も治療を続けるつもりです。
大きな病院での外来診察を行ったその日に手術が決定。その2日後に、オペ室に空きがあった為、手術。
そして、次の日には退院。
外来診察から4日で退院、というちょっ早な流れでした。
手術
手術当日、まずは、事前に言われていたT字帯を装着し手術着に着替えました。
T字帯、要はふんどしですが、病院のコンビニで購入しました。
後ろから股下を回した帯を腰左右のヒモで縛り止めるわけですが、付けたことが無いので若干前屈したり等、ヘルニア持ちには面倒な履物でした。
手術30分前に筋肉注射。鎮痛剤やらなにやら。
一番痛くないのはお尻との事ですが、なんでかわかりませんが(多分、以前、腰に打った仙骨部硬膜外注射がトラウマなんだと(笑))、肩でお願いします、と即答。
血液検査の注射よりは若干痛い気がしましたが、そこまで痛いという物では無かったです。刺される痛みよりも若干腕がだるくなったのが嫌だったくらい。
ベッドに寝たままオペ室へ。
そのころには、筋肉注射が効いているのか若干「ほわぁ~」としていました。
注射の影響なのか特に緊張もせず。
手術は痛い方の右側を上にして局所麻酔で行われました。麻酔の影響なのかよく覚えてないんですが、手術自体、それなりに痛みがありました。でも、個人的には仙骨部硬膜外ブロック注射の方が痛かったです。
っで、手術の様子ですが、意識はあったのですが、私からは手術の様子が見えないようになっていた為、具体的に何をやっていたのかわかりません。
何度も何かを刺された事と術中、何度も腰の位置を変えさせられて面倒だった事を覚えています。実際に「はいそれでは始めますよ~」の声からは、特に目立った痛みは無かった記憶があります。
手術は30分もかからなかったと思います。
数ミリ程度の椎間板が3つ程摘出され(実際に見せられました)、摘出してできた空洞に専用の器具を挿入して若干椎間板を焼いたとの事。
傷跡をまだ見れてませんが、聞いた話だと針を刺した程度の傷という事で、特に糸で縫ったりしていません。
術後、鎮痛剤等の点滴を受け、数時間程度で自分の足で歩きました。初めての入院だったので病院内を探検とかしてました!
術後数時間でびっくりな話ですが。
散々歩き回って少し痛くなってきたので病室に戻ったタイミングで、回診があり例の仰向けで足を上げるテストが行われました。
そこでさらにびっくりしたのが、手術前は20度程度しか上がらなかった足が、なんと!70度程度まで上がった!鎮痛剤の影響なのか?
なんだこれは。。。子供のおもちゃを修理するかのような、と思いました。あまりにも簡単に効果が出ている。
信じられんませんでしたが、素人の自分でもこの博打、一応当たりだ、とわかる程の改善ぶり。
そして肝心の手術を受けた最大の目的である椅子に座れるかについて・・・椅子に座れちゃうんです!
因みに、
- 手術でかなりの効果があった為、1日で退院しました。
- シャワーは2日後から許可されます。
- 洗髪について、私は、頭を拭くシートを持ってたので、手術当日は、それでしのぎました。次の日からは、傷口に水がかからないようにシャワーで頭を洗っています。
- 体は手術当日から濡れたタオルで拭いてます。
経過
手術から2日が経過。
手術直後は、鎮痛剤の影響があったのか足も70度程度まで上がるようになり、かなり満足していましたが、今は、(以前感じていた程の痛みではありませんが)歩き回ったりすると痛みやしびれがあります。
これが、ヘルニアによるものなのか、体が勝手に反応しているのかわかりませんが、とりあえず1週間は様子を見る予定です。
まだ椅子に座れます。とりあえず、ご飯を座って食べる事ができています。普通に歩けます。
因みに、痛みが残る事については想定内です。
目的は短時間でも座れるようになることだったので、今の所満足しています。
今後の治療について、
- 移動時はなるべくコルセット着用
- 痛み止め必須
- ブロック注射で自然治癒を期待し、もし無理そうであれば、次のステップ(本格的な手術)も考慮
今後の予防について、
- 椅子に座る時はなるべくアーユルメディカルシート※1を使用
- 椅子に座っている場合、20~30分おきに姿勢(e.g., 足やお尻の位置)を変える
- 痛みでどうしても座れない場合は、ポータブルスタンディングデスク※2を使用
- コアマッスルトレーニング
- ストレッチ
※1 これが坐骨神経痛持ちにとってはかなり良い。他の腰痛や骨盤矯正系のシートは骨盤を覆うように作られていたり、裏腿との密着面積が大きかったりと坐骨神経痛には、とにかくNGな作りになっている。坐骨神経痛に良いのは、椅子とお尻の密着面積をできるだけ小さくできて、かつ足やお尻を動かせて自由に姿勢を変えることができる事。実際に東急ハンズで座り比べを行いアーユルメディカルシートを選びました。
※2 まだ届いてませんが、アメリカから取り寄せ中です。バックに入るサイズでポータブルなスタンディングデスク、という事です。立っている時の腰椎にかかる負荷を1とした時、座っている状態では、1.4 or 1.85倍の負荷がかかっているとの事。なら、立って仕事ができれば、と思い、持ち運びができるスタンディングデスクを探した結果、STANDSTAND DE LUXE IN BAMBOOがヒットしたというわけです。
費用
手術自体は、自分負担分について5万円でお釣りがきます。私の場合は、1日入院したのでその入院費用等が加算されて、合計7万程度になりました。
まとめ
たったの30分程度の手術で座れるようになりました!
この手術による代償が将来あるかもしれませんが(痛みが完全に消えていませんし)、直近の目的を十分に果たすことができた事に非常に満足しています。
今後は、治療に向けて次の計画も具体化していきたいと思います。今度は、手術を毛嫌いする事無く、余裕を持って治療スケジュールを組んでいきたいと思います。
手術が良いのか保存治療が良いのかは一概には言えません。
ただ、今回の一連の治療ではっきり言えることは、「私にまかせなさい」とか「手術は不要」とか自分の施術に対して効果の認知を相手に求めてくる人等、断言するリソース(e.g., ネット情報、医師、整体師)の言う事は信用するべきでは無い、という事です。そうじゃなくて、医療とそれ以外(整体等)の領域を尊重し(必要性を認識し)総合的にアドバイスしてくれるリソースこそが信用できるリソース。
そんなリソースどこにあるのか素人民にはわかりません。そこは自分で探すしかないと思いました。ネットや知り合いから情報を収集して自分で判断してトライ&エラー。トライ&エラーが非常に重要と感じました。非効率でお金もかかりますが、諦めずに頑張るしかないと。
病院だから、治療院だからと言って、治してもらえる(常に患者の事を考えてくれている)と信じるのでは無く、こちらが相手を査定する姿勢でまずは受診。後、どんなにネットで騒がれていても「神の手」とか評判があっても自分に合ってるかどうか、という基準で選ぶ必要がある、という事。
自分に合っているかどうか、症状の原因がわからない素人民には判断が難しい話です。そこは、総合的に相談に乗ってくれるかどうか、で判断するべきと感じました。医療だけでなくそれ以外の分野も含め相談に乗ってくれるかどうか。なかなか出会えませんが、だからと言って、闇雲に医療や治療機関を信じるべきではないのです。今回の手術を決断した背景には、スケジュール的な物もありますが、一部の鍼灸や整体の方々が真剣に相談に乗って頂き、彼らの売り上げにはならない手術を勧めてくれた事があります。
当たり前の話なんでしょうが、医療や治療は慈善事業でもなければ公共事業でもなく、ビジネスであるという事。何か商品を買う時に様々な情報を比較して購入するように、医療/治療機関も比較するべき、と改めて強く感じました。
#今回の件で、かかりつけの医師、という考え方自体が何か違う様に思えました。
情報提供側の力(医療/治療機関)が強く、医師=先生という文化が根付いている為、医療サービスについての比較プラットフォームサービスは難しいのかもしれません。なので、今はとにかく非効率ではありますが、トライ&エラーしかないと感じました。
情報リテラシーってあると思いますが、これはまさに医療/治療リテラシーが重要って事と感じました。っで、ネット検索したら、一応”ヘルスリテラシー”という用語はあるようですね。中身が追い付いて無いように見えますが、今後、特定の医師や治療機関に非依存の本当に患者の為の医療社会が構築される事を期待したいです。
とにかく、最後に、椅子に座れる!痛み止め飲んでだけど、この調子であればいけそう。ありがとう!